仮想の横道

仮想化、クラウドについての情報を備忘録的に書き綴るブログです

Horizon Cloud on with WVDの特徴

みなさま、こんばんわ。

 

今回は前回紹介したHorizon Cloud on Azure with WVDの特徴を紹介します。

 

私はHorizon Cloud on Azure with WVDの最大の特徴は以下の2つだと考えています。

 

①WVDが使える

②vsphereがない

 

①については前回の記事でも概要として少し触れましたが、Horizon Cloud on Azure with WVDではWVDが使えます。

WVDはWindows 10のクライアントOSをマルチセッションで利用することが可能となります。

1つのマシンに複数のユーザを同時接続させ、リソースの集約を図ろうとした場合、

従来であればサーバOSをRDSHとして構成しマルチセッションで利用するしか方法がありませんでした。

しかし、WVDによってマルチセッションで利用が可能なWindows 10クライアントOSが提供されました。

VDIを利用するユーザはサーバOSを触ったことがないユーザも多く、普段使っているクライアントOSを使えることは大きな利益になると思います。

リソースの節約のために1つのマシンに複数のユーザを集約したい、でもユーザの利便性を失いたくない、そんな思いをかなえるWVDが利用できることは大きな特徴といえると思います。

 

②についてはプラスの要素でもあり、マイナスの要素でもありますが大きな特徴となります。

オンプレミスのHorizon等を管理・構築したことがある方ならご存じかと思いますが、Horizonは環境を管理する強力な管理コンポーネントであるvsphereを利用しています。

しかし、Horizon Cloud on Auzreにはvsphereがありません。

従来のHorizonであればこのvsphereを利用して仮想化環境を詳細に管理することが可能なのですがHorizon Cloud on Azureではこのvsphereがないため、従来のHorizonに比べると細かい管理ができないという点はデメリットであると考えます。

しかし、Horizon Cloudの管理コンソールは直観的な操作で管理のほとんどが完結しており、専門的な知識・経験がなくとも運用していくことが可能であるところはメリットであると考えています。

また、費用的な面では新たにno vsphereライセンスというvsphereを利用しない場合の特別な形態が提供されており、このライセンスを利用すると従来のライセンス費用に比べてかなりの費用削減を行うことが可能です。

 

今回はHorizon Cloud on Azure with WVDの大きな特徴を紹介いたしました。

次回はHorizon Cloudで2要素認証を利用する技術的な内容を紹介します。